あおい調剤ニュース

お薬出前講座【便秘について】

2022.04.22

~便秘とは~

「3日以上排便がない状態。排便があっても残便感がある状態」です。

通常は、液状の便の水分が大腸で水分が吸収されて、半固形状態から最後は固形となり、排便されます。一方、便秘の場合は、大腸の中を便が遅く進み固形になった後も大腸に留まり、さらに水分が吸収されてカチカチになってしまいます。

平成28年の国民生活基礎調査によると、20代では男性0.7%、女性3.5%の有訴者率が、70代では男性6.7%、女性8.2%に上昇します。さらに80代では、男性女性ともに10.8%に上昇します。

~便秘の原因~

栄養不足、食事量の減少、水分不足、運動不足、精神的なストレスが原因になることが多いと言われています。まずは生活習慣の改善と食生活の見直しが重要です。

♦毎日20~30分程度のウォーキングを行う ♦食事は1日3食。特に朝が重要!! ♦食物繊維の多い食べ物を摂取する。水溶性食物繊維:果物、海藻、こんにゃく。不溶性食物繊維:豆類、根菜類、野菜類、きのこ ♦水分摂取

講座では、便秘薬の種類、効き目等をお話しました。各々便秘の原因や種類が違います。お医者様からその方にあった薬が処方されていると思います。

~便秘の種類~

[弛緩性便秘]=大腸の運動が低下。腸管の緊張がゆるんでしまい、ぜん動運動が十分行われないため、大腸内に便が長くとどまり、水分が過剰に吸収されて硬くなるタイプ。便秘の中でも頻度が高く、女性や高齢者に多い。起床時にコップ1杯の水分を摂ることも、朝の腸管の運動を促します。食物繊維摂取、運動を心がけてください。

[けいれん性便秘]=大腸の過緊張。副交感神経の過度の興奮によって腸管が緊張してしまい、便がうまく運ばれずに、ウサギのフンのようなコロコロ便になるタイプ。食後に下腹部痛、残便感などの症状があることも。また便秘と下痢を交互にくり返すことも多い。精神的ストレス、環境変化等が原因になることが多いので、ストレスをためない生活を心がけましょう。

[直腸性便秘]=直腸に便が停滞。便が直腸に達しても排便反射が起こらず、直腸に便が停滞してうまく排便できなくなるタイプ。高齢者や寝たきりの人のほか、痔や恥ずかしさ等により排便を我慢する習慣がある人に多い、便意を我慢することで悪化しますので、少しでも便意があれば排便し、トイレに座る習慣をつけてください。腹筋運動も効果的です。

あおい薬局住吉店